Mr.Childrenの曲を聴くと、言葉の一つひとつが深く練られていることに気づきます。30年以上、第一線で、作り込まれた曲を届け続ける。なぜこのバンドは、あんなに深いものを作れるのか。今回は4人の生年月日だけを使って、その理由を読み解いてみます。
先にお断りしておきます。この記事で使うのは、公開されている生年月日だけです。性格を分析するわけでも、内面を決めつけるわけでもありません。生まれた日という一つの事実から、何が見えるか。それだけの話です。
Mr.Children 4人のコアを並べてみる
人には「どんな時にやる気が出るか」という、心が動く条件があります。LifeFlowではこれをコア(動力源)と呼びます。6種類あり、生年月日から計算で決まります。
4人の生年月日を計算すると、コアはこう出ました。桜井和寿さん=個。鈴木英哉さん=個。中川敬輔さん=智。田原健一さん=愛。
個が2人、智が1人、愛が1人。そして6つのコアは、内へ向かう「収束」(智・個・徳)と、外へ向かう「発散」(楽・愛・才)に分かれます。ミスチルは、4人のうち3人が収束側。これが、生年月日だけから出てきた重心です。
Mr.Children 4人のコアの分布。3人が収束(内へ向かう)側に集まる
「収束」に3人 ― 内へ向かう力の集団
収束は、内なる基準から力が生まれるグループです。外の反応より、自分の中の「これでいいか」を問う。考える・深める・積み上げる方向の力です。個(自分の世界を突き詰める)と智(本質を捉えたい)が、この収束の中心にあります。
ミスチルは、その収束に3人が集まっています。外に向かって発散するより、内側を掘っていく人たち。曲の深さ、言葉の練られ方は、この重心と無関係ではないはずです。
「もっと本質に届く言葉はないか」「この完成度で世に出していいか」――内へ内へと問い続ける力が、4人のうち3人に備わっている。
人数の多いチームが「明るさ」で回るとしたら、ミスチルは「深さ」で成立しています。にぎやかに広げるより、静かに掘り下げる。それが心地よいと感じる動力源の人が集まると、こういう作り込みのバンドになる、と考えると腑に落ちます。
4人を、一人ずつ見てみる
念のため繰り返しますが、コアは計算で出た事実、そこに重ねるのは公開されている姿です。「この動力源で見ると、あの活動がこう腑に落ちる」という読み方として楽しんでください。
桜井和寿さん(個)は、バンドのほぼ全曲の作詞・作曲を手がけるボーカルです。始まりも、この人からでした。1985年、高校の軽音楽部で中川さんと出会い、野球部にいた田原さんを誘ってバンドを組んでいます。
外から借りるのではなく、自分の内側から言葉とメロディを生み出し続ける。個は「自分らしくありたい/自分の完成度を満たしたい」という動力源です。30年以上、自分の内から曲を掘り出し続ける営みが、そのまま個の生き方に見えます。
中川敬輔さん(智)は、ベースで曲の土台を支えています。目立ちたい欲はなく、ボーカルの歌がいちばんよく聴こえるバランスをずっと探してきた、という趣旨のことを本人が語っています。
自分の見せ場ではなく「どうすればこの曲が成立するか」を問い続ける姿勢です。智は「本質を知りたい」という動力源で、6コアの中でいちばん内省的な軸。派手に前へ出るより、曲の骨格を静かに突き止める。その役の担い方に、智が重なります。
鈴木英哉さん(個)は、ドラムでバンドのリズムを刻みます。桜井さんと同じ個ですが、こちらは音そのものへのこだわりに出ています。曲に合わせてスネアを替え、1回の公演で6台を使い分けることもあります。
多くのドラマーが1台か2台で通すことを考えると、かなり特異です。個の判断基準は「自分の完成度を満たすか」。この曲にはこの音でなければ、という線を自分の中に持っている人の使い方です。
田原健一さん(愛)は、ギターを担う唯一の発散(愛)の人です。愛は「人の役に立てた時に力が湧く」動力源で、前に出るより全体が成立することを優先します。田原さんは、ボーカルが前に出る場面ではギターの音量を落とし、空間を埋める側に回ることで知られています。
一方で「innocent world」のイントロを提案し、ファンクラブの名前を名づけたのもこの人です。裏で全体を動かしているという意味で「影のリーダー」と呼ばれることもあります。桜井さんは、田原さんと中川さんがMr.Childrenの原型だ、という趣旨のことを語っています。
目立つ場所を取りにいかず、要るものを埋める。深く内省する3人の中で、この人だけが外との関係で力が生まれる。内にこもりすぎない開けた響きは、この位置取りと無関係ではないはずです。
バンドの歩みにも、収束が出ている
面白いのは、コアの偏りが、バンドとしての選択にもそのまま表れていることです。Mr.Childrenは1989年の結成以来、30年以上メンバーが一度も変わっていません。
新しい刺激を外から入れて広げるより、同じ4人で内を掘り続ける。これは、収束(深める・積み上げる)に寄った集団らしい歩み方です。
大きなヒットを飛ばした後も、作風を軽く外向きにするのではなく、むしろ言葉と音の内省を深める方へ進みました。売れたら広げる、ではなく、売れても掘る。外の反応より、自分たちの中の「これでいいのか」を優先する。収束の力が、バンドの選択そのものに出ています。
2002年、桜井さんは病(小脳梗塞)で活動を止め、1年余りをかけて戻ってきました。本人は当時を、命に向き合って歌おうと思った、という趣旨でふり返っています。危機を、外へ逃げるのではなく、内側の深さに変えていく。ここにも、内へ向かう4人の重心が見えるようです。
コア別・日常のあるある
ここまでは4人の話でした。ただ、同じ動力源は誰にでもあります。日常の場面に落とすと、こう出ます。
個 人に言われたからでは動かない。自分の中で段取りが組み上がるまで着手しないので、始まりは遅い。その代わり、始めたら人が驚くほど粘る。初対面はクールに見られ、信頼が積もると別人のように深く付き合う。弱音を吐いたり、人に甘えたりするのが苦手。
智 最初の数分で「この人と話が通じるか」を見ている。大勢に好かれることより、深く分かり合える一人を求める。筋が通らないものに時間を使えない。構造がわかった瞬間に一気に力が出る反面、意味の見えない反復は続かない。
愛 頼まれると断れない。困っている人を見ると、考える前に体が動く。「ありがとう」の一言で疲れが飛ぶ。反対に、けじめをつけることや厳しい結論を出すことは苦手。近い相手ほど期待が上がるので、外れた時の落差も大きい。
残る3つは、この4人にはいないコアです。楽は、面白そうだと詳細を聞く前に「やります」と言っている人。徳は、誰も見ていない仕事を丁寧に積み、長期戦で強い人。才は、人が集まる場に出ると目に見えて元気になる人。
思い当たるものがあったなら、それが動力源のサインです。当たっているかどうかより、自分がどんな時に力が湧くかを知っているかどうかが効いてきます。
これは、あなたのチームの話でもある
チームには「明るく広げる(発散)」が向く仕事と、「深く掘り下げる(収束)」が向く仕事があります。ミスチルのように収束に寄れば、深く作り込む力が出る一方、外へ広げる勢いは別の誰かが担う必要があります。どちらが良いという話ではなく、集団の重心がどこにあるかを知ることが大事です。
そして重心を知るには、まず一人ひとりの動力源を知る必要があります。あなたは、内へ向かうと力が出る人でしょうか。外へ向かうと力が出る人でしょうか。それがわかると、無理に自分と逆のことをして消耗しなくてよくなります。
LifeFlowでは生年月日から、あなたのコアと今の流れを読み解く無料の簡易診断を公開しています。むずかしい入力は要りません。生年月日だけで、あなたの動力源と今の流れを確認できます。あなたの動力源は、収束でしょうか、発散でしょうか。
この記事のまとめ
- コア(動力源)は生年月日から計算で決まる。性格診断ではない
- Mr.Children 4人のコアは 個2・智1・愛1。うち3人が「収束(内へ向かう)」側
- 収束=内なる基準から力が生まれる(考える・深める・積み上げる)。曲の深さと重なる
- 田原さん(愛)だけが発散側で、内にこもりすぎない開けた響きを添えている
- 4人それぞれの担い方を並べると、コアが示す「力が湧く条件」と重なる
- チームも自分も、重心が「収束」か「発散」かを知ることから