40代になって、何かを学び直したいと感じる人は少なくない。資格、語学、新しい仕事のスキル。けれど始めてもすぐに止まってしまうのは、意志が弱いからではなく、学び方が自分に合っていないだけかもしれない。
なぜ今、学び直したくなるのか
40代は、これまでの経験が積み重なり、同時にこの先の時間の長さを意識し始める時期でもある。
例えば長年同じ部署で働いてきた人が、ふと「このままでいいのか」と立ち止まる瞬間がある。
転職市場の変化や子どもの独立、親の介護など、環境の変化が学び直しのきっかけになることも多い。
ただ、きっかけはあっても、何を学ぶかより先に「続けられるかどうか」が不安の種になる。
実際、書店の資格コーナーで参考書を買っても、数ページで止まってしまったという経験は多くの人が持っている。
それは怠けているのではなく、やり方そのものが自分の力の出し方とずれている可能性がある。
例えば友人のAさんは、宅建の勉強を三度始めて三度とも挫折したという。
本人は「自分には根気がない」と落ち込んでいたが、よく聞くと毎回一人で黙々と机に向かうやり方を選んでいた。
これは意志の問題というより、Aさんに合う学び方がまだ見つかっていなかっただけとも言える。
「続かない」のは意志の弱さではない
学び直しが続かないとき、人はまず自分の根性や継続力を疑ってしまう。
しかし20代の頃にできたやり方が、40代の今も同じように合うとは限らない。
例えば以前は暗記カードで黙々と覚えられた人が、今は人と話しながらでないと頭に入らなくなっていることもある。
これは衰えではなく、生活の中で力の出し方が少しずつ変化しているだけのことが多い。
LifeFlowでは、生まれ持った動力源を「コア」と呼び、これは生涯変わらないと考える。
ただしその力をどう発揮するかの「フィールド」は、経験の中で育っていくものだ。
例えば子育て中は一人で集中する時間が取れず、誰かと話しながら学ぶ機会が増えたという人は多い。
その中で「自分は人と学ぶ方が合うのかもしれない」と気づくことがある。
これは性格が変わったのではなく、もともと持っていた力の出し方に、経験を通して自分で気づいただけのことだ。
コアによって学び方の相性が違う
例えば「智」のコアを持つ人は、仕組みや理論を理解してから動く方が納得して続けられることが多い。
一方で「楽」のコアを持つ人は、理屈より先に手を動かし、面白さを感じながら覚える方が合っている。
「徳」のコアを持つ人なら、誰かと一緒に学ぶ、教え合う形にすることで続きやすくなる場合もある。
同じ英会話の学び直しでも、一人で参考書を読み込む人と、オンライン教室で会話しながら覚える人がいるのはこのためだ。
どちらが正しいということではなく、自分の力が湧く入り口が違うというだけのことである。
この入り口を間違えると、やる気はあるのに続かないという状態になりやすい。
例えば資格スクールの体験講座で、同じ内容なのに講師の説明型のクラスでは眠くなり、グループワーク型のクラスでは目が覚めたという話を聞くことがある。
これはクラスの質の違いというより、自分のコアに近い学び方かどうかの違いであることが多い。
自分がどの入り口で力が湧くのかを知っておくと、講座選びの段階で無駄な回り道を減らせる。
続かないのは、やる気がないからではなく、入り口が合っていないだけかもしれない。
フィールドとフローレベルで、今の学び方を見る
LifeFlowでは、力の発揮の方向を「革新・共鳴・継続・設計」という4つのフィールドで捉える。
新しいことに次々挑戦したい人もいれば、ひとつのことをじっくり極めたい人もいて、どちらも学び方としては自然なことだ。
また、今どれくらい自分の意志で学びを選べているかを見る「フローレベル」という考え方もある。
例えば「資格を取らなければ」と義務感だけで取り組んでいる状態は、やってはいるが自分で決めていない「ループ」に近い。
逆に、やりたいからやっていると心から言える状態は、より自由に選べている段階だと言える。
この段階は点数ではなく乗り方の違いなので、今どこにいても悪いということではない。
例えば会社に言われて仕方なく始めた研修が、途中から自分の興味と重なり、気づけば休日にも関連書籍を読むようになったという人がいる。
これは同じ学びの内容でも、途中でフローレベルが上がっていった例と言える。
やらされている感覚があるときほど、内容を変える前に、まず自分で選び直す余地がないか見てみると良い。
小さく始めて、自分に合う形に調整する
学び直しを続けるコツは、最初から完璧な計画を立てないことにある。
例えば子育てが落ち着いた40代の女性が、まず週一回だけ資格講座に通うところから始め、半年後には自分なりのペースを見つけたという話がある。
大切なのは、やる気が出ないときに自分を責めるのではなく、やり方を見直す発想を持つことだ。
一人で進めて苦しくなったら誰かと学ぶ形に変えてみる、逆に人に合わせすぎて疲れたら一人の時間を増やしてみる。
そうした微調整を重ねることで、学びは義務から自然な習慣へと近づいていく。
40代からの学び直しは、若い頃のやり方をそのまま続けることではなく、今の自分に合わせて更新していく作業でもある。
例えばBさんは英会話を独学で続けられず、思い切って週末だけの対面レッスンに切り替えたところ、三年続けて今では旅行先で日常会話に困らなくなった。
方法を変えただけで結果が大きく変わったのは、能力が上がったからというより、合う入り口に出会えたからだと言える。
完璧な方法を探すより、小さく試して合わなければ変える、という姿勢の方が結局は長く続く。
学び直しの先に、本当に知りたいこと
何を学ぶかを決める前に、自分がどんな場面で力が湧くのかを知っておくと、選択はぐっと楽になる。
それは性格診断のように後から変わるものではなく、生まれ持った動力源として、生涯を通じて自分を支えてくれるものだ。
40代という時期は、これまでの経験を振り返りながら、自分の動力源にもう一度目を向けるのにちょうど良いタイミングでもある。
学び直しに迷ったときは、方法を増やす前に、自分のコアを確かめてみるのも一つの道だ。
何を学ぶかより先に、なぜ自分が動くのかを知ることが、結局いちばんの近道になることが多い。
LifeFlowが伝えたいのは、まさにその「動力源を知る」という出発点である。
例えば同じ資格を目指す二人でも、一方は理論を固めてから過去問に進み、もう一方は過去問を解きながら必要な理論だけ拾っていくという、正反対のやり方で合格することがある。
どちらのやり方が優れているかではなく、自分の動力源に合った順番を選べたかどうかが続けられた理由だと言える。
学び直しの終着点は資格そのものだけでなく、自分という動力源の扱い方を知ることにもあるのかもしれない。
この記事のまとめ
- 40代の学び直しが続かないのは意志の弱さではなく、学び方が合っていない可能性がある
- 20代の頃に合っていたやり方が、今も同じように合うとは限らない
- コアによって、理論から入る人、手を動かして覚える人、人と学ぶ人など相性が違う
- フローレベルを知ることで、今の自分がどれくらい自分の意志で学べているかが見える
- 学び直しを続ける近道は、方法を増やすことより先に自分の動力源を知ることにある