稼ぎたい気持ちは本気なのに、なぜか行動に移せない。焦りやため息だけが増えていくとき、そこには「意志の弱さ」とは違う理由が隠れていることが多い。今日はその正体を、LifeFlowの視点からゆっくりひも解いていく。
なぜ「稼ぎたい」だけでは動けないのか
稼ぎたいという気持ちは、多くの場合「外から来た理由」で燃えている。生活費が心配、周りと比べて焦る、将来が不安。
こうした外発的な動機は、最初の一歩を押し出す力はあるが、続ける力にはなりにくい。締切前だけ頑張れる学生と似ている。
例えば副業を始めようとブログを開設したものの、三日で更新が止まってしまう人は多い。「稼ぎたい」という理由だけでは、机に向かう手が重くなる。
同じことは資格の勉強にも言える。「昇給のため」だけで参考書を開いても、数週間で本棚の奥にしまい込まれてしまうことがある。
家計簿アプリを開くたびに焦りだけが募り、結局アプリを閉じてしまう人もいる。数字を見ることが目的化すると、行動の意味そのものが見えなくなってしまうからだ。
LifeFlowでは、本当に力が出るのは「やりたいからやる」という内発的な動機に触れたときだと考える。これをフローと呼ぶ。
つまり動けないのは怠けているからではなく、今やろうとしていることが自分のフローに触れていないだけかもしれない。
お金という結果を先に置いてしまうと、途中のプロセスが自分に合っているかどうかが見えにくくなる。行動の入り口で立ち止まる人ほど、実はこの順番を先に整える必要がある。
フローレベルで見る「動けない」の正体
LifeFlowには、いま自分がどんな乗り方で流れに乗っているかを見る「フローレベル」という考え方がある。
上から順に「フロー(自由に選ぶ)」「解放(決めて、引き受ける)」「ループ(やるが、決めない)」「制約(言うが、やらない)」の4段階だ。
「稼ぎたいのに動けない」という状態は、多くの場合「制約」に近い乗り方をしている。口では言うが、実際には動いていない。
これは意志が弱いという話ではなく、今のやり方や環境が、その人の力を発揮しにくい形になっているというだけのことだ。
例えば「独立したい」と3年言い続けているが動けない人は、実は今の仕事量が多すぎて、新しいことを考える余白がない場合が多い。
職場の会議で「いつか転職したい」と繰り返す同僚がいたとしても、それは怠けではなく、日々の業務に追われて動く余白そのものが失われているサインかもしれない。
同じように、資格取得を目指しながら参考書を開けない人も少なくない。忙しさそのものより、選択の余地がないことがフローレベルを押し下げている場合が多い。
フローレベルは時間が経てば自然に上がるものではなく、やることを減らして初めて上がっていく、という特徴がある。段階そのものは一度身につくと簡単には消えないので、落ちても戻れる、という点も心強い。
コア(動力源)とお金の関わり方の違い
LifeFlowでは、生まれ持った動力源を「コア」と呼び、愛・楽・個・智・徳・才の6つに分けて捉える。
このコアによって、お金に対する向き合い方や、稼ぐことへのブレーキのかかり方が違ってくる。
例えば人との関わりから力が湧くコアの人は、一人で黙々と作業する副業スタイルだと、なぜかやる気が続かないことがある。
一方、物事を仕組み化することに力が湧くコアの人は、感情に訴える営業トークが苦手で、そこで足が止まってしまう。
職場の営業チームでも、成績の伸び方には個人差があるが、これは能力の差というより、コアに合った稼ぎ方を選べているかどうかの差であることが多い。
コツコツ型のコアを持つ人が短期間で結果を求められる営業職に就くと、成果が出るまでの過程そのものが苦痛になりやすい。焦りは能力不足ではなく、コアとのミスマッチから生まれることが多い。
つまり「稼げない」のではなく、自分のコアに合わない稼ぎ方を選んでいるだけ、ということが少なくない。
友人が始めて成功した副業を真似てみても、自分には合わずに続かない、というのはよくある話だ。成功例をそのまま真似ることより、自分の動力源に照らして選び直すことのほうが近道になる。
「やることを減らす」が稼ぐ力を引き出す
稼ぎたいと思う人ほど、やることを増やしてしまう傾向がある。副業、資格、セミナー、SNS運用と手を広げていく。
しかし前述のとおり、フローレベルはやることを減らしたときに上がる。増やせば増やすほど、逆に動けなくなることがある。
例えば本業と副業を両方頑張ろうとして、結局どちらも中途半端になってしまうケースはよく見られる。
ここで大切なのは、何を減らすかを考えること。全部を頑張るのではなく、自分のコアに合わないものから外していく。
例えば人と話すのが苦手なのに営業の副業を続けている場合、そこをやめて、得意な作業に絞るだけで動きやすくなることがある。
家事や育児と両立しながら副業を三つ同時に抱えていた人が、思い切って一つに絞った途端、驚くほど作業がはかどるようになった、という例もある。手を広げるほど自由になれるわけではない。
家計管理でも同じことが言える。副業を三つ並行して結局どれも続かなかった人が、一つに絞った途端に安定した収入を得られるようになった、という話もある。
減らすことは後退ではなく、自分の力が発揮できる場所に集中するための準備だと考えるとよい。
動けないのは、やる気がないからではなく、今の場所が自分の動力源に合っていないだけかもしれない。
フィールドの視点で見る、動けない自分の癖
コアが「動力源」なら、フィールドはその力を「どう発揮するか」という方向を示すもので、革新・共鳴・継続・設計の4つがある。
同じコアを持っていても、フィールドが違えば動き方はまったく異なる。これは経験の中で育っていくものだ。
例えば新しいことを次々試すのが得意な人が、毎日同じ作業を繰り返す仕事に就くと、稼げるはずの力が発揮されにくくなる。
逆に、ひとつのことをじっくり積み上げるのが得意な人が、常に新規開拓を求められる仕事だと、疲れだけがたまってしまう。
「稼ぎたいのに動けない」の裏には、フィールドと今の仕事のやり方がずれているという事情が隠れていることがある。
設計を得意とする人が、常に人前で発信することを求められる働き方を選ぶと、力を発揮する前に消耗してしまうことがある。得意な方向で稼ぐ場を選び直すだけで、驚くほど楽になることもある。
チームで新規プロジェクトを立ち上げる場面でも、企画を次々出す人と、地道に仕組みを整える人がうまく役割分担できると、全体の動きが驚くほどスムーズになる。
子育てと仕事を両立させる場面でも、自分がどんな方向で力を出しやすいかを知っていると、無理なく動ける選択がしやすくなる。
動けない自分を責めるより、動力源を知ることから
稼ぎたいのに動けないとき、多くの人はまず自分を責めてしまう。もっと頑張らなければ、と気合を入れ直そうとする。
しかし気合で乗り越えられる範囲には限りがあり、根本の原因である「自分に合わない動き方」はそのままになってしまう。
大切なのは、稼ぐための正しい努力の方向を知ることであり、それは自分の動力源を理解することから始まる。
自分のコアとフィールドを知ると、今取り組んでいることが自分に合っているかどうかを見直す基準ができる。
例えば毎晩遅くまで作業しても成果が出ない人が、コアを知ったことで働き方を少し変え、無理なく続けられるようになった、という話もある。
占い師やコーチに答えを求めて渡り歩いた末に、結局自分の内側にヒントがあったと気づく人も多い。動力源を知ることは、遠回りに見えて実は一番確実な道筋になる。
友人や家族に相談しても答えが出ないときほど、自分の内側にある動力源に立ち返ることが、遠回りに見えて実は一番の近道になる。
動けない理由を自分の性格の欠陥だと決めつける前に、一度、自分の動力源を確認してみるとよいかもしれない。
この記事のまとめ
- 「稼ぎたいのに動けない」のは意志の弱さではなく、動機や環境が自分に合っていないだけの場合が多い
- フローレベルは時間では上がらず、やることを減らしたときに上がる
- コア(動力源)によって、稼ぎやすい方法とブレーキがかかる方法が異なる
- フィールドのずれも「動けない」感覚の一因になる
- 行動できない自分を責める前に、まず自分の動力源を知ることが近道になる